近年、原材料費や人件費の高騰が続くなか、飲食店の利益率はますます厳しくなっています。さらに、デリバリーアプリの手数料負担や、割引キャンペーンへの依存といった課題を抱える店舗も少なくないでしょう。
利益率のアップのためにUber Eatsや出前館などで露出を増やすために割引を行うのは、一見すると効果的な施策に思えるでしょう。しかし、安易な割引は利益を削るだけでなく、長期的には店舗の成長を妨げる要因にもなりかねません。
実は、デリバリーアプリで安定して売上を伸ばしている飲食店には、ある共通点があります。それは、割引競争から脱却し、顧客体験の向上に力を入れていることです。本記事では、飲食店が割引に頼らずデリバリーアプリで売り上げを伸ばす方法をわかりやすくご紹介します。
<この記事のまとめ>
・割引の常態化は飲食店の利益率を下げてしまう
・ユーザーの意思決定を最適化するメニュー設計を
・セットメニューを活用して客単価を上げる
・売上サポート付きのクラウドキッチンならKitchenBASE
割引はなぜ一時的な効果しかもたらさないのか
割引キャンペーンを行えば、一時的に注文数を増やすことができますが、その代償は時間の経過と共に重くのしかかることになるでしょう。商品を割引すれば、もともと低い利益率をさらに圧迫することになります。また、割引キャンペーンを通じて料理を購入したユーザーは、キャンペーン終了と同時に離れてしまうことがほとんどです。
くふう.zaimが行ったフードデリバリーに関する調査によると、フードデリバリー利用ユーザーの月間支出額の平均は6500円となっています。成長過程にあるフードデリバリー産業におけるビジネスチャンスは大きいものの、それと同時に競争も非常に激しいといえるでしょう。
競争力を維持するために割引に頼ってしまうと、今度は割引が常態化し、そこから抜け出せない悪循環に陥ってしまいます。割引を行うことで注文1件あたりの利益率が低下するだけでなく、販売個数を伸ばさなければいけないプレッシャーが高まり、事業への再投資を行う柔軟性が失われてしまいます。
デリバリーアプリで成功を収めている飲食ブランドは、必ずしもリーズナブルな価格で商品を提供しているとは限りません。人気のあるブランドというのは、価格よりも充実したメニューや味、一貫性のある運営に力を入れているものなのです。
売上向上のためにメニューを最適化する
飲食店のメニューは、デリバリーアプリにおけるお店の顔です。メニュー構成は、ユーザーがどのメニューを注文するのか、どれだけ興味を持ってスクロールを続けるのかに直接影響します。
例えば、似ているメニューが多いとユーザーの意思決定を遅らせ、最悪の場合、ユーザーが注文を破棄してしまう可能性があります。売れ筋で利益率の高いメニューを最も目立つところに配置し、すっきりとしたレイアウトにすれば、ユーザーは商品を選びやすくなり、店舗側も効率的かつ安定したオペレーションを実現できます。
メニューカテゴリーの名前や表示順も重要なポイントです。ユーザーが直感的に理解できるカテゴリー分けにすることで、注文までの導線がスムーズになります。また、商品説明では食材や調理法を並べるだけでなく、料理の魅力や特徴が伝わる表現を意識しましょう。ユーザーが料理を具体的にイメージできるほど、注文につながりやすくなります。
割引せずに商品ページを改善する方法
多くの飲食店が見落としがちですが、デリバリーアプリに掲載する店舗情報やメニューの質は、注文数を左右する重要な要素です。魅力的な料理写真や分かりやすい店舗情報、訴求力のある商品説明は、値引きをしなくてもユーザーの購入意欲を高めることができます。
なかでも写真は非常に重要です。看板メニューの魅力が伝わる高品質な写真は、メニューを10%引きにするよりも集客効果を生むこともあります。まずは、思わず注文したくなるような料理写真を用意しましょう。
また、店舗情報の管理も欠かせません。適切なジャンル設定、最新のメニュー情報、無理のない配達時間の設定などは、デリバリーアプリ上でより多くの見込み客に店舗を見つけてもらうための重要なポイントです。
効率的に客単価を向上させる方法
効率的に客単価を上げる場合、割引によって新規顧客を増やそうとするのではなく、客単価を高める施策に注力することが重要です。客単価が向上すれば、利益率を改善しながら売上を伸ばしやすくなります。
特に効果的なのがセットメニューの活用です。主食とサイドメニュー、ドリンクなどを組み合わせたセットを提供すれば、ユーザーが商品を選びやすくなるだけでなく、お得感を提供しながら注文金額を自然に引き上げることができるでしょう。
また、ドリンクやトッピング、サイドメニューなどの追加提案も有効です。重要なのは、メイン商品との相性が良い商品を提案すること。関連性の高いおすすめは、ユーザーにとっても受け入れやすく、追加注文につながりやすくなります。
売上を拡大する大きな鍵は、デリバリーを日常的に利用するリピーターのユーザーです。思わずカートに追加したくなる商品やセットを用意することで、無理な値引きをせずに売上を伸ばすことができるでしょう。
ユーザーがリピートしたくなる体験を提供する
リピーターの存在は、デリバリー事業の成長を支える基盤です。リピーターが増えれば、新規顧客の獲得ばかりに頼る必要がなくなり、長期的には集客コストの削減にもつながります。
株式会社イードが行った【フードデリバリーを利用したことがある人へのアンケート調査】によると、「外出が面倒なとき」「料理をしたくないとき」にフードデリバリーを利用する人が約6割となっています。これにより、フードデリバリーの利用が多くの人の生活に根付いていることが分かるでしょう。
リピート注文を増やすうえで最も重要なのは、サービスの一貫性を保つことです。ユーザーは初回と同じ体験を期待しています。料理の量、味や品質、包装など、どれか一つでも大きく変わってしまうと信頼が損なわれ、他店へ流れてしまう原因になりかねません。
また、包装にも十分な配慮が必要です。どれだけおいしい料理でも、届いたときに冷めていたり、崩れていたり、汁漏れしていたりすると、お客様の印象は大きく損なわれてしまいます。
容器や梱包方法を見直すだけでもレビュー評価の向上につながることがあります。高い評価を維持することは、デリバリーアプリ内での露出を高めるうえでも重要なポイントです。
売上アップはより良い仕組みづくりから
デリバリーアプリで売上を伸ばすためには、価格競争だけに頼るのでは不十分です。価格に加えて、ブランドの認知度や注文率の改善、客単価アップ、リピート注文の獲得など、さまざまな要素を改善していくことが、長期的な成果につながります。
また、多くの注文に効率的に対応できるようにする場合は、安定した運営を支える環境づくりも欠かせません。売上拡大を目指すデリバリー専門の飲食店にとって、クラウドキッチンの活用は非常に有効な選択肢のひとつでしょう。
KitchenBASE では、飲食店の事業フェーズに合わせた業務用キッチンのレンタルや運営サポートを提供しています。事業を拡大したい方、予算を抑えてデリバリー専門店を開店したい方など、目的に合わせたサポートを提供いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。