こんにちは、KitchenBASE(キッチンベース)です。
今回は、飲食店の新しい営業スタイルとして注目を集めている「間借り営業」について、詳しく解説していきます。
「自分のお店を持ちたいけれど、初期費用がネックでなかなか踏み出せない…」そんな方にとって、間借り営業は比較的ハードルの低い開業手段として注目されています。
この記事では、間借り営業を検討している方に向けて、メリット・デメリットや営業時の注意点をわかりやすく解説しました。ぜひ最後までご覧ください!
低資金で始められる間借り飲食店とは?
「間借り」とは本来、代金を払って他人の家の一室を借りることを意味する言葉です。飲食業界においては、既存の飲食店の営業時間外や使っていないスペースを借りてお店を出店するという、飲食の出店スタイルとして浸透しはじめています。
「夜開店するバーを借りて、昼間にカレー屋を開業する」
「夜営業のダイニングレストランを借りて、昼間にハンバーガーを売る」
など、営業時間の異なる店舗をシェアしながら別業態のお店を開業できることが特徴です。
週1日〜数時間単位で契約できる店舗もあるため、副業として飲食店をはじめたい方や、コストやリスクを減らして小さなところから開業に挑戦したいという方にとって、利用しやすい開業方法です。
また、間貸しする側の飲食店にとっても、日中空いている店舗を貸すことで「副収入を得られる」というメリットがあります。
どのくらい借りるのが一般的?
近年、シェアリングエコノミーの拡大により、定休日や営業していない時間を有効活用し、間借りで営業する飲食店が広がりを見せています。
間借り飲食店の営業は、月単位で借りるシステムもあれば、1日だけ使用できる場合もあります。一般的にはテストマーケの意味も込めて、1ヶ月利用し、様子を見ながら進められるケースが多いです。
飲食店を間借りする際に必要な契約書
間借りで飲食店を始める場合には、貸主との間で転貸借契約もしくは賃貸借契約を結ぶ必要があります。契約書には、契約期間や賃料、禁止事項、契約解除の条件などを明記し、貸主・借主双方のトラブルを未然に防ぐことが重要です。
転貸借契約は、貸主自身が物件を賃貸しており、その物件の一部または全部を第三者に又貸しする際に結ぶ契約です。一方、貸主が物件の所有者であり、直接借りる場合には賃貸借契約を締結します。
飲食店の間借り営業のメリットとデメリット
ここでは、飲食店の間借り営業のメリットとデメリットを解説します。実店舗での営業とどのような点が異なるのか、みていきましょう。
メリット①少ない開業費用でオープンできる
新しく飲食店をはじめるには、テナントの契約金などの物件取得費だけでなく、内装工事・設備投入といった店舗投資など多くの資金が必要です。
都市部で飲食店を開業する場合、開業資金は1000万円かかるといわれています。
一方、間借り営業の場合は、実店舗の10分の1ほどの資金で開業することができます。間貸しする店舗が提示する条件次第では、店内の設備を自由に使わせてもらえることも。
自分には飲食店経営が向いているか分からないという方でも、まずは「間借りさせてもらう店舗の定休日限定」で開業することも交渉次第では可能です。
できるだけ開業資金を抑えながら、自分たちが望む条件とマッチした店舗選びをおすすめいたします。
メリット②いつでもエリアを移動できる
自分たちが目指す店舗のジャンルやターゲットとする客層、立地などが間借り先と合わないと感じた場合でも、柔軟に別の場所へ移動しやすいのが間借り営業の大きな特徴です。実際に営業してみなければ、利益が出るのか、お客さまに受け入れられるのかは分かりません。
その点、間借り営業は家賃ベースの契約が一般的で、設備投資やテナント契約の必要がないため、別エリアで再チャレンジしたい場合も身軽に移動できます。さらに、経営が軌道に乗ってきたタイミングで「本格的に実店舗を構えよう」と決めれば、間借り営業を続けながら店舗開業の準備を進めることも可能です。
デメリット①キッチンの設備や内装を自由に変えられない
間借り一番のデメリットとしては「自分たちが使える十分なスペースがなく、売上げが伸びない」ことがあります。ランチタイムにお店を貸し出す飲食店は、バーや居酒屋、カウンター型の夜営業を軸とした店舗がほとんどです。
限られた冷蔵庫やキッチンスペース。そんな中で調理を行うと「営業時間は残っているものの、1日30食以上提供できない」などの課題が生まれます。量を売っていきたいのであれば、本格的なキッチンで営業をはじめることが現実的でしょう。
また、間借りはあくまで他人のお店を使わせてもらうため、内装デザインを変更することはできません。自分自身が求めている雰囲気のお店が営業できるとは限らない点もデメリットと言えるでしょう。
デメリット②営業時間が限られ、売上拡大が見込めない
間借りで飲食店をする場合、既存店舗とのバランスが必須。なので時間が決められていて毎日フルタイムで稼働できません。
特に、ランチ営業などの限られた時間内では、どんなにメニューが売れているとしても売上は限定的になってしまいます。
収入が限られるというリスクを抑えるために、まずは別の収入源確保を考えたり、副業としてはじめるのがよいでしょう。お店にファンが付いてきた場合には、本格的な飲食店の開業を検討してはいかがでしょうか。
デメリット③固有の住所を持てない
営業している店舗と住所をシェアすることで、郵便物が混同するなど店舗のオーナーとトラブルに発展することがあります。
また、インターネット上のmapや飲食予約サービスに店舗情報を掲載できないなど、集客のハードルも高まります。
お店のツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSでどれだけ集客できるかが重要です。
もし住所を構えて営業を行いたい、という場合にはクラウドキッチンを活用するというのも一つの手です。
複数のゴーストレストランが入居するKitchenBASEでは、入居するテナント毎に住所やポストを完備しています。集客に力を入れながら、独立したお店として営業することができるため、ハードルを低くして飲食店を始めたいという方に選ばれています。
間借り飲食店の料金形態と相場
間借りできる物件は、飲食店用の物件マッチングサービスを使って検索します。ここでは、飲食店のための物件を間借りするときの相場を解説します。
物件マッチングサービスとは
間借り物件専門に扱うマッチングサービスがあります。初期費用0円で利用ができ、トラブルなど発生した際には介入してくれる場合もあります。しかし、契約成立時に仲介手数料が発生する場合がほとんどですので、注意が必要になります。
間借りの賃料について
間借りの賃料は、エリアや路面店か、そうではないかで大きく変動します。ご自身の検討しているコンセプトに合ったお客さまがいるかどうか、マーケティングが必要になります。
東京都ーおおよそ5万〜10万の間。
神奈川県ー3万~7万の間。
大阪ー2万~5万
店舗の広さに応じても変動するため、しっかりと交渉することが大切です。
飲食店を間借り開業するまでの流れ
ここでは、飲食店を間借り営業する具体的な流れを解説します。
①コンセプトを決める
間借りといえど、大切になってくるのは開業したい飲食店のコンセプト。お酒を出したいのに昼間しか間借りできない店舗だとコンセプトに合わずお客様を逃してしまいます。
どんなコンセプトで行うのか、そして間借り先の雰囲気とマッチするのか、マーケティングを行う必要もあります。
②資金調達
初期費用を抑えて入居できるメリットがあるといえど、費用はどうしてもかかってきます。食材コストや人件費などのランニングコスト。初期にかかる契約費用など、少なくとも100万円程度は見ておいた方がいいでしょう。
③間借り物件探し
通常の賃貸店には間借り物件はほぼありません。常連になったお店であったり、自分に合う場所を見つけるか、もしくはマッチングサービスを使用しましょう。
マッチングサービスは初期費用は0円ですが契約成立時に仲介手数料がかかる場合がほとんどのため、資金に余裕を持って進めてください。
飲食店を間借り開業するときに必要な許可
間借り飲食店の営業許可申請は、通常の飲食店と基本的に同じです。ここでは、飲食店の開業に必要な許認可を解説します。
食品営業許可
食品営業許可は、飲食店営業を行うにあたって必要な許可です。。こちらは営業を行う日付までに必要になります。設備をそのまま利用する間借りであれば基本的に許認可は通ると思っても問題ないでしょう。
※申請には食品衛生管理者の資格が必要になります。
菓子製造許可
菓子製造許可は、和菓子や洋菓子、パン、ケーキ類などの製造に必要な許可です。食品衛生法に基づく許可の一つで、間借りする飲食店住所地の管轄の保健所に申請します。自治体にもよりますが、5〜8年ごとに更新が必要ですので注意しましょう。また、間借りで飲食店を経営しその場で提供する場合は、菓子製造許可と食品店営業許可の両方が必要です。
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」は、深夜において酒類を提供する飲食店が営業を開始する際に必要な届け出書類です。深夜11時以降に酒類を提供する飲食店に対して、所管の行政機関に対して提出する必要があります。
防火管理者選任届
こちらも飲食店営業を行う前に提出する必要があります。甲種または乙種の防火管理者講習修了書が必要になりますが、2日間で取得可能です。しかしながら早めに取得を行わないと取得しづらい資格になっています。
開廃業等届出書と青色申告承認申請書
上記は確定申告を行う場合、必要になります。定期的に収入を得る可能性が少なく、短期で行う場合は必要ありませんが、それ以外の場合は必須になります。
各種保険
・労災保険加入の手続き
・雇用保険の加入手続き
・社会保険加入の手続き
従業員を雇用する際に必要になります。
間借り営業に向いている飲食店の業態
では、間借りで飲食店を経営する際、どんな業態の飲食店が向いているのでしょうか?ここでは、間借りというスタイルを最大限に活用できる飲食店の業態を解説します。
カフェ
カフェは比較的少ない調理設備で提供可能なメニューが多く、テイクアウト対応や軽飲食が中心であるため、間借り物件での運営に適しています。仕込みや営業準備にかかる時間も比較的短いため、他の業態より柔軟な営業が可能です。
バー
バーは営業が主に夜間に集中しているため、昼に営業している飲食店を間借りするスタイルと親和性が高いです。調理よりもドリンク中心の提供が多いため、厨房設備が最小限でも成立しやすいという特徴があります。
デリバリー専門店
キッチンスペースだけで営業ができるデリバリー専門店も間借りというスタイルに適しています。デリバリー専門なので店舗の立地や内装に大きく依存する必要がなく、少ない初期投資で始めることができます。
バインミーやタコスなどの軽食店
バインミーやタコスなど、小規模で始められトレンド性が高い軽食も間借り飲食店に最適でしょう。調理工程が比較的シンプルで厨房スペースが小さくても運営できるだけでなく、SNS映えするビジュアルで話題にもなりやすいです。
かき氷や甘酒スタンドなど季節限定の飲食店
かき氷や甘酒スタンドなど特定の季節に絞って集中的に営業するスタイルは、間借り営業と非常に相性が良いビジネスモデルです。季節ごとの需要のピークを狙えるため、効率よく利益を出すことができます。
間借りで飲食店を開業するときの注意点
初期費用を大幅に抑えスピーディーに開業できるというメリットがある間借り飲食店ですが、開業の際に注意しなければいけないこともあります。ここでは、間借りで飲食店を開業するときに注意したい3つのポイントを解説します。
契約内容を明確にする
間借り営業では、貸主と借主との間での信頼関係が不可欠です。家賃・光熱費の負担はどれくらいなのか、キャッシュレス決済の手数料などの負担先、使用後の清掃ルールなど、きちんとルールを明確にすることで、万が一のトラブルを避けることができます。
食中毒には十分注意する
食中毒を起こしてしまうと、貸主にも深刻な影響を及ぼしてしまいます。特に、間借り営業では設備や衛生環境が制限されることもあり、通常の飲食店以上に衛生管理の意識が求められますので、十分注意しましょう。手洗いや食品管理など衛生管理の基本を徹底するだけでなく、調理スペースを清潔に保ったり食材の仕入れと管理を適切に行ったりすることが重要です。
無理のないオペレーションを設計する
間借り飲食店では、キッチンを利用できる時間や使用できる設備が限られているため、無理なく回せる仕組みづくりをする必要があります。特にワンオペで営業する場合は、調理工程がシンプルなメニューを厳選し、調理時間がかかるメニューは避けましょう。レジ・調理・提供の動線を短くすることで、小さなスペースや短い営業時間でも、十分に利益を出すことが可能になります。
まとめ
間借り営業は、少ない費用で手軽にはじめることができる一方で、営業時間や売上に限りが出るなど本格的に飲食店を経営したい方には障壁もある出店スタイルです。
間借りの特徴をふんだんに活かし、期間限定のテスト運営や、独立への手段として捉えると多くのメリットを得ることができるでしょう。
開業から1年で約3割の飲食店が閉店するといわれる飲食業界ですが、間借り営業では閉店リスクや資金を最小限に抑えながら、やる気があれば誰でもお店を出すことができます。
飲食店開業の新たな選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?
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KitchenBASEは、デリバリーに特化した飲食店向けの業務用キッチンです。デリバリー専用の効率的な調理・梱包・配送が可能なレイアウトと設備が整っていますので、デリバリー専門店の調理やキッチンカーの仕込み、業態開発などさまざまな用途に活用できます。
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