January 11, 2022

【初心者必見】飲食店の原価率とは? 計算方法から抑え方までご紹介!

こんにちは、KitchenBASE(キッチンベース)です。今回は、飲食店の「原価率」の計算式や、ラーメン屋やカフェなど業種別の原価率の目安や平均、さらに原価率を抑える方法をわかりやすくお伝えします。

そもそも飲食店における「原価」とは

「原価」とは、商品を作るために必要な費用のことです。飲食店における原価とは「売上原価」を指し、原材料費、すなわち食材費にあたります。飲食店の原価率は、食材比率やフードコストともいわれます。業種や業態により差はありますが、飲食店の原価率は25~30%程度におさめるのがよいとされています。デリバリーの場合の原価は20-25%程度を目指すとよいでしょう。

飲食店を営むには原材料費以外にも、次のような経費が必要です。

  • 人件費・・・社員やアルバイトへの給料
  • 家賃・・・店舗の家賃。売上が変化しても変わらない固定費。売上高の10%以内が理想
  • 水道光熱費・・・月々の額が変わる変動費
  • その他経費・・・お手拭きや割りばしなどの消耗品費、広告宣伝費など

このほかデリバリー専門店の場合、宅配サービス利用手数料も必要です。

歩留まりとは仕入れた材料の使用できる割合

歩留まりとは、野菜の葉や果物の皮、肉の筋や脂肪など使わず廃棄する部分を除き、食材で実際に使った部分の割合をいいます。

歩留まりを百分率で表したものを歩留まり率といい、歩留まり率が高いほどロスが少なく理想的な状態です。原価率30%のメニューも歩留まりを考慮すると、35%になってしまうことも。原価率を考えるときは、フードロスも含めた上で計算することが大事。また、いかにロスを出さないようにするかを考えながらメニュー考案することも大切です。

FLは原価と人件費を合わせたコスト

飲食店経営で重視されるのは「FL比率」です。FはFoodで原材料費(食材費)のこと。LはLavorで人件費のこと。合わせてFLコストと呼び、売上高に占めるFLコストの割合を「FL比率」と呼びます。

飲食店経営では、原材料費と人件費をそれぞれ25~30%程度に抑え、FL比率を50~60%におさめるのが理想です。家賃や消耗品費などその他の経費が30%ほどかかっても、10%の利益がでます。

首都圏は家賃も高くなりがちなので、FL比率は50%を下回るのが理想です。ただ個人店などではFL比率が70%前後の店も少なくありません。利益がでないと借入金の返済ができず、経営が苦しくなります。

店舗をもたないデリバリー専門店では目安が変わります。デリバリーはデリバリーサービス会社に支払う手数料が35%前後かかりますので、仮にFLコストを60%にしてしまうと、残りの5%で家賃や消耗品費を賄わなければなりません。デリバリーの場合のFL率は45%程度を目指すとよいでしょう。

原価率と同時にロス率も把握する

原価率と同時に意識したいのが「ロス率」です。ロス率とは、食材の廃棄や過剰仕込み、オーダーミスによる提供不能などが原因で仕入れた食材のうち実際に売上に結びつかなかった分の割合を指します。

ロス率は下記のように、ロスになった食材の金額を、総仕入れ金額で割り、100を掛けてパーセントで表します。

ロス率=ロス金額(廃棄や仕入れミスで発生した金額)÷売上高×100

ロス率を下げるには、食材の使用状況や廃棄状況を日々記録・分析し、ロスが発生しているポイントを特定して改善することが大切です。原価率とロス率をセットで管理することが、持続的な収益向上につながります。

飲食店の原価率の計算方法

原価率とは、販売金額における原価の割合のこと。原価率の出し方は次のとおりです。

原価率(%)=原価金額(円)÷販売金額(円)×100

一例として、喫茶店のモーニングサービスの原価率を計算してみます。500円のコーヒーを注文すると、無料でトーストとゆで卵が付いてくるものとします。

大手コーヒー卸売業者では、業務用コーヒー豆を1kg1000円~2500円程度で販売しています。1500円の豆1kgで約100杯作るなら、1杯あたり15円。これに砂糖やミルクを加えて35円。トーストは、業務用食パン3斤600円として4枚切りで50円、ポーションバターを30円として計80円。卵はMサイズ約150個(10kg)3000円として、1個20円。これらから、モーニングサービスの原価率は次の計算式で出すことができます。

原価率(%)=(35円+80円+20円)÷500円×100=27%

一般的に飲食店の原価率は30%程度とされていますから、無料のサービスをつけても十分範囲内です。チェーン店ならパンを自家製にするなど、さらに原価率を下げる工夫もできます。

原価率の高い飲食物と低い飲食物

飲食店で取り扱う食べ物や飲み物には、原価率が高いものと低いものが存在します。

原価率が高い飲食物は仕入れにコストがかかるため利益率が低くなるリスクがあるため、原価率を意識した価格設定が重要です。一方原価率が低い飲食物は利益率が高くなりますので、原価率が高い商品の利益補助商品として活用できます。

原価率の高い飲食物

原価率が高い飲食物には、ステーキやうなぎ、寿司、刺身、ハンバーガー、フルーツ系のスイーツなどがあります。飲み物では、高級コーヒーやクラフトビールや輸入ワイン、生搾りジュースなどは原価率が高くなります。

原価率の低い飲食物

原価率が低い飲食物は、パスタ、カレー、餃子、チャーハン、フライドポテト、スープ料理やおでんなどです。飲み物ではソフトドリンクは原価率が低く、原価率は10〜20%になります。

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飲食店の業種別平均原価率

飲食店の平均原価率は3割程度といわれますが、業種によってかなり差があります。たとえば、すし店の原価率は44%ですが、バー・キャバレー・スナックは19%です(※1)。

※1:日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査 2018」業種別経営指標平均値(小数点第一位を四捨五入)

ラーメン店

一般的にラーメン店の原価率は30%程度といわれます。個人ラーメン店では、素材にこだわり、原価率が高めの店も少なくありません。一方で、大手ラーメンチェーン店では、仕入れを工夫し、原価を27%程度に抑えているところもあります。また、あるフランチャイズ加盟募集のモデル計算では、原価率は約33%に設定されていました。

ラーメン店の原価率は、ラーメンに必要な食材である麺・スープ・トッピング具材で考えます。

650円のラーメンの原価率の例
麺…60円
スープ…60円
トッピング…チャーシュー40円、煮卵20円、メンマ10円、海苔5円、ネギ5円

原価率=(60+60+40+20+10+5+5+)÷650×100=約30.8%
原価200円、原価率は約30.8%

カフェ

カフェ(喫茶店)は業態に幅があり、メニューによって原価率は大きく違います。喫茶店の原価率の目安(平均値)は、32%(※1)ですが、コーヒー1杯の原価率は10%程度ともいわれます。ただ、カフェはコーヒー1杯で数時間いるお客さんも多く、回転率が悪くなりがち。原価率が低いから儲かるとは限りません。

居酒屋

居酒屋を含む「酒場・ビヤホール」の原価率の平均値は32%(※1)です。基本的ににフードよりドリンクのほうが原価率は低いので、ドリンクメニューを充実させたり、メニューの見せ方を工夫したりするのも有効です。ビールやワインよりもカクテルやサワー、ソフトドリンクのほうが原価率は低い傾向です。

デリバリー専門店

最近増えているデリバリー専門店は、デリバリーサービス会社への手数料が35%前後かかるため、原価率は25%くらいが目安です。人件費を20%、配達手数料35%、その他の家賃や水道光熱費、消耗品費などを12~13%とすると、利益が7~8%は出る計算です。デリバリー専門店は、複数の店舗で厨房施設を共有するシェアキッチンやクラウドキッチンを使えば家賃を抑えられます。

飲食店の原価率を抑える方法

飲食店の原価率を下げられると売上アップにつながります。ここでは、食材の質を落とすことなく、原価率を抑える方法をみていきましょう。

食材のロスや廃棄を減らす

仕込んだのに使わなかった食材が出ることを極力なくすようにします。曜日や天気、過去の実績などから売り上げを予測して、仕込みの量を調整し、ムダを出さないことが大切です。

廃棄ロスを防ぐには、冷凍食品の利用もおすすめです。肉を冷蔵から冷凍へ切り替えるだけで、フードロス率が大きく下がることがあります。

在庫管理の見直し

在庫管理を徹底し、重複注文や発注漏れを防いで、適正な在庫を保ちます。売上高に対して、在庫を多く抱えすぎていないかチェックを。食材を使うときは、古い食材から使用するFIFO(ファーストインファーストアウト/先入れ先出し)が基本です。

業務効率化

オペレーションミスや発注ミスによる食品ロスを減らすためには、社員やアルバイトの教育も大事。基本的なマニュアルを作成しておくとよいでしょう。また、ITの活用による業務効率化を図り、人件費を削減するのもおすすめです。勤務管理や在庫管理などは、システム化しやすい業務です。

飲食店のなかには営業時間の2倍相当の人件費がかかっている飲食店もありますが、デリバリー専門店は人件費を抑えやすい業態です。客席のセッティング等が不要で、開店準備としては前日に仕込んだものを並べる程度で済み、スタッフはオープンの1時間前くらいに来る店が多くなっています。

メニューや価格を見直す

原価率の高いメニューばかりが注文されて、全体の原価率が上がっている場合には、メニュー全体の見直しが必要です。もし、相場より安く仕入れられる食材があれば、それを使ったメニューを積極的に売りだしたり、逆に売れていないメニューは削除を検討することがあります。

デリバリーの場合は、サービス利用料が別途35%かかるため、店舗よりも高く値段を設定したり、アイテムの数を増やして客単価を上げたりする必要があります。

仕入価格は固定させる必要はなく、値下げの交渉も可能です。店が軌道にのり、仕入れを増やすタイミングなどで相談してみても。それでもなお価格が高いと感じる場合は、味のレベルが同程度の数社から相見積もりをとり、場合によっては仕入れ先を変更するのもありでしょう。

オーバーポーションを防ぐ工夫をする

オーバーポーションとは「メニューの規定量以上に食材を盛り付けてしまうこと」です。パスタの麺を少し多めに入れてしまったり、カレーのご飯を多めによそってしまったり、個別では小さなロスでも、月単位では大きなコスト増につながります。オーバーポーションを防ぐには、定量スプーンを使用したり、はかりを使用したり、食材の使用量を正確に計量する仕組みづくりが大切です。こうした細かな工夫が、原価率の安定と利益確保に直結することを忘れないようにしましょう。

飲食店の原価率についてのポイント

商品の品質を保つ

原価率を意識するあまり、品質を落としたり量を極端に減らしたりしてしまうと、結果的に客離れが起きてしまいます。原価率を抑えることも重要ですが、価格と品質のバランスを保つことが長期的な利益確保につながることを忘れないようにしましょう。

品質を保ちながら原価率をコントロールするためには、仕入れ先の見直しや、同じ価格でもより鮮度や質の良い食材を確保できるルートを探すことが有効です。また、最新の調理技術を取り入れたり、効率的な調理フローを確立したりすることで、結果的に原価率を抑えることができます。

コスパの悪さを感じさせないよう工夫する

飲食店で原価率を抑えて利益を確保することは大切ですが、提供する商品に対してお客さまが「コストパフォーマンスが悪い」と感じてしまえば、リピートにはつながりません。原価率を抑えることだけにとらわれず、調理方法や器、トッピングなどを工夫してコスパの悪さを感じさせないようにすることが必要です。

たとえば、料理の盛り付けや演出を工夫してボリューム感を演出したり、メイン食材の使い方を工夫し、脇役の食材で全体を豊かに見せたりすることもできます。また、サービスの質を向上させたり、サラダや小鉢など原価が低めのサイドメニューを取り入れるのも効果的です。

原価率は個別の商品ではなく全体で考える

原価率は個々のメニューごとに管理するのではなく、全体のバランスで考えましょう。飲食店においてすべての商品を均一に低い原価率に抑えることは難しいからです。

たとえば、原価率が高い商品が人気メニューとなってリピーターを増やすこともあり得ます。一方で、原価率が低めのサイドメニューやドリンク類が利益を支える役割を果たすこともあるのです。

また、個別商品にばかり目を向けすぎると、スタッフの負担や調理効率が落ちることもあります。飲食店の原価率はメニューごとの数字だけでなく、店舗全体の売上や利益とのバランスを見ながら総合的に管理する視点が大切です。

まとめ

原価率の計算方法や抑え方をまとめましたが、飲食店では原価率を正しく理解し、食材ロスをなくすことが大事。各料理の原価は必ず計算し、健全な経営につなげましょう。

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KitchenBASEは、デリバリーに特化した飲食店向けの業務用キッチンです。デリバリー専用の効率的な調理・梱包・配送が可能なレイアウトと設備が整っていますので、デリバリー専門店の調理やキッチンカーの仕込み、業態開発などさまざまな用途に活用できます。

施設は高田馬場や高円寺など、東京と大阪を中心に展開。独自データを基にデリバリーに最適な立地を厳選して展開していますので、初めてデリバリー専門の飲食店をオープンする方でも効率的な売り上げアップが期待できます。

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