February 18, 2021

飲食店の間借り営業とは?1日だけでも可能?トラブルは?メリット&デメリットも

こんにちは、KitchenBASE(キッチンベース)です。

今回は、飲食点運営の形として注目されている「間借り営業」について徹底解説していきます!

間借り営業は、自分のお店を持ちたくても資金が集まらないという方でも、開業への一歩を踏み出しやすいといわれています。
今回は間借りを検討されている方に、メリット・デメリット、営業する上での注意点をお伝えします。

飲食店の「間借り営業」とは

「間借り」とは本来、代金を払って他人の家の一室を借りることを意味する言葉です。近年は、既存の飲食店の営業時間外や、使っていないスペースを借りてお店を出店するという、飲食の出店スタイルとして浸透しはじめています。


「夜開店するバーを借りて、昼間にカレー屋を開業する」
「夜営業のダイニングレストランを借りて、昼間にハンバーガーを売る」

など、営業時間の異なる店舗をシェアしながら別業態のお店を開業できることが特徴です。

週1日〜数時間単位で契約できる店舗もあるため、副業として飲食店をはじめたい方や、コストやリスクを減らして小さなところから開業に挑戦したいという方にとって、利用しやすい開業方法です。

間貸しする側の飲食店にとっても、日中空いている店舗を貸すことで「副収入を得られる」というメリットがあります。

飲食店を間借り営業するメリット

 

メリット①少ない開業費用でオープンできる

新しくお店をはじめるには、テナントの契約金などの物件取得費や、内装工事・設備投入といった店舗投資費用など多くの費用が必要です。
都内で飲食店を開業する場合、開業資金は1000万円かかるといわれています。

一方、間借り営業の場合は、実店舗の10分の1ほどの資金で開業することができます。間貸しする店舗が提示する条件次第では、店内の設備を自由に使わせてもらえることも。

もともと開業に必要な設備が備わっているため、最低でも家賃3ヶ月分と前家賃、調理器具、食材費があれば運営できるでしょう。

また、自分には飲食店経営が向いているか分からないという方でも、まずは「間借りさせてもらう店舗の定休日限定」で開業することも可能です。
できるだけ開業資金を抑えながら、自分たちが望む条件とマッチした店舗選びを行うようにしましょう。

メリット②いつでもエリアを移動できる

自分たちが運営したい店舗のジャンルや客層・立地などが間借り先と合わない場合、フレキシブルにお店を移動しやすいことも特徴です。

実際に利益が出るのか、運営しているエリアでメニューが受け入れられるのかは、店舗をはじめなければ分からないものです。
間借りの場合は、家賃契約が一般的であること、設備投資やテナント契約をする必要がないことから、別のエリアで挑戦したいという場合にも身軽な状態で移動することができます。

経営が軌道に乗ってきたところで、実店舗を出そう!と決めた場合、開店準備を進めながら並行して間借り営業を続けることも可能です。

メリット③業態変更やメニュー変更が比較的容易に行える

間借りでは、通常の店舗営業に比べて内装費や設備費、保証金などの初期費用が抑えられるため、業態変更やメニュー変更が比較的容易に行えます。実際に間借りで飲食店をオープンしてみて商品とニーズにズレがあると感じれば、よりニーズのある立地に気軽に移動することも可能です。また、間借り営業が軌道に乗ったら実店舗営業に挑戦する、といった戦略もあります。

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飲食店を間借り営業するデメリット

デメリット①キッチンの設備や内装を自由に変えられない

間借りを行う多くの方が当たる壁に「自分たちが使える十分なスペースがなく、売上げが伸びない」ということがあります。

日中お店を貸し出す飲食店は、夜の営業を中心としたバーや居酒屋、カウンター型の店舗がほとんどです。
それら店舗の限られた冷蔵庫やキッチンスペースの中で調理を行うと、「営業時間は残っているものの、1日30食以上提供できない」などの課題が生まれます。

量を売っていきたいのであれば、本格的なキッチンで営業をはじめることが現実的でしょう。

また、間借りはあくまで他人のお店を使わせてもらうため、内装デザインを変更することはできません。
求めている雰囲気に合うお店が見つからず、借りるお店に合わせたメニューを作るしかなくなるケースがあることにも、注意が必要です。

 

デメリット②営業時間が限られ、売上拡大が見込めない

間借りで飲食店をする場合、営業できる時間が決められているため毎日フルタイムで稼働することはできません。

特に、ランチ営業などの限られた時間内では、どんなにメニューが売れているとしても売上は限定的になってしまいます。

収入が限られるというリスクを抑えるために、まずは別の収入源確保を考えたり、副業としてはじめるのがよいでしょう。お店にファンが付いてきた場合には、本格的な飲食店の開業を検討してはいかがでしょうか。


デメリット③固有の住所を持てない

間借り営業では、借りている店舗の住所で運営を行います。
そのため、住所をシェアすることで、郵便物が混同するなど店舗のオーナーとトラブルに発展することがあります

また、インターネット上のmapや飲食予約サービスに店舗情報を掲載できないなど、集客のハードルも高まります。
お店のツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSでどれだけ集客できるかが重要です。

もし住所を構えて営業を行いたい、という場合にはクラウドキッチンを活用するというのも一つの手です。

複数のゴーストレストランが入居するKitchenBASEでは、入居するテナント毎に住所やポストを完備しています。集客に力を入れながら、独立したお店として営業することができるため、ハードルを低く飲食店を始めたいという方に選ばれています。

飲食店を間借り営業する場合の料金相場

東京で間借り営業する場合の料金目安

東京のキッチン間借り相場は月額5〜10万円です。交通アクセスが良く、幅広い客層が見込めるエリアでは、料金が高めに設定されることがあります。とはいえ、通常、飲食店の賃貸契約には30万円ほどの費用がかかりますので、3分の1以下の費用で開業・運営ができるといえるでしょう。

大阪で間借り営業する場合の料金目安

大阪のキッチン間借り相場は月額2〜5万円と東京よりもリーズナブルな傾向にあります。大阪府北区や中央区は賃料が高めで、枚方市や吹田市は比較的賃料が安い物件が多いです。観光地はシーズンによって価格が変動することがありますが、郊外は比較的安価な価格で利用できます。

1日だけ貸店舗を借りて飲食店を営業する場合の料金目安

1日だけ間借り飲食店を営業する場合、レンタル料の目安は3000円〜10000円です。都心や繁華街の施設は割高になる傾向にあり、ホールの広さやキッチン施設によっても価格が変動します。水道光熱費が実費精算される場合もありますので、使用前にきちんと確認しましょう。

飲食店を間借り営業する際に必要な営業許可

間借り営業の場合、既存のお店の営業許可を使用するため新たに許可を申請する必要はありません。

しかし、お菓子や酒類を売るためには、菓子製造許可や酒販免許を取得する必要があります。お店のジャンルによっては取得すべき資格が決まっているため、間借りの契約をする前に確認することが大切です。

また、営業許可をシェアする上で、責任所在を明確にする必要があります。

間借り店舗でトラブルが発生した場合には、営業許可を持つオーナー側の飲食店が責任を負うことがほとんどだということにご注意ください。

間借りで飲食店を開業する流れ

開業に必要な資金を調達する

間借りで飲食店を開業する際にも、一定の資金調達は必要です。通常の店舗に比べて初期費用は大幅に抑えられるものの、設備使用料や営業許可取得にかかる費用、食材や備品の仕入れ、人件費など、開業前に必要な支出は少なくありません。

目安としては、開業時に100万円程度は見ておいた方がよいでしょう。規模は小さくとも、資金繰りの見通しが甘いと継続が難しくなるため、慎重に資金調達に取り組む必要があります。

間借りする物件を取得する

間借りでは既存の飲食店やバー、カフェなどの空き時間・空きスペースを活用します。物件を取得する方法は、間借りマッチングサイトの活用、SNSや知人の紹介、実際に気になる店舗へ直接交渉するなど。

マッチングサービスは初期費用がかかりませんが、契約成立時に手数料がかかりますので、資金に余裕を持って進めましょう。間借り先を選ぶ際は、立地や客層、利用可能な設備、使用可能な時間帯、家賃や光熱費の負担割合、厨房の共有ルールなどを事前に確認することが大切です。

飲食店開業に必要な各種許可を申請する

間借りで飲食店を開業する際にも、通常の飲食店と同様に「開業届」の提出が必要です。飲食店営業には主に下記の許可が必要です。

  • 食品営業許可
  • 防火管理者選任届
  • 火を使用する設備等の設置届
  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
  • 個人事業の開廃業等届出書
  • 青色申告承認申請書
  • 労災保険加入の手続き
  • 雇用保険の加入手続き
  • 社会保険加入の手続き

特に重要なのが「飲食店営業許可」です。飲食店営業許可は食品を提供するすべての飲食店に義務付けられており、店舗所在地を管轄する保健所に申請します。

飲食店の間借りに関するよくある質問

食中毒が起きた場合どちらが営業停止になる?

食中毒が出た場合は、病院で診断を受けた後、保健所の立ち入り調査が行われます。
菌の発生源が特定されると、連帯責任として2店舗とも営業停止になります。

間借りした店舗で食中毒を起こした場合は、借りている側の飲食店オーナーに影響を与えるためトラブルに発展するケースも多いです。

反対に、場所を借りているオーナー店舗側が食中毒を起こした場合、自分たちに否はなくても営業許可をシェアしていることから、休業しなくてはなりません。

飲食店用の保険に入り、休業補填を受けるなど、万が一の事態に備えておくことも大切です。

キッチンの間借りでよくあるトラブルは?

契約上に関するトラブルは数多く発生します。例えば、希望する営業時間帯がレンタル対象外だったり、希望するスペースを借りられなかったりしたケースがあります。また、間借りした施設の立地や営業時間帯が商品とマッチせずに、思うように売上が伸びないといった事例もあります。

飲食店の間借りマッチングサービスに登録料はかかりますか?

間借りマッチングサービスの登録料は無料ですが、契約成立時に手数料がかかります。手数料の相場は賃料1ヶ月分〜2ヶ月分程度で、サービスによっては定額で設定されています。また、売上の10〜20%程度と売上に応じて手数料がかかるケースもあります。

まとめ

間借り営業は、少ない費用で身軽にはじめることができる一方で、営業時間や売上に限りが出るなど本格的に飲食店を経営したい方には障壁もある出店スタイルです。

間借りの特徴をふんだんに活かし、期間限定のテスト運営や、独立への手段として捉えると多くのメリットを得ることができるでしょう。

開業から1年で約3割の飲食店が閉店するといわれる飲食業界ですが、間借り営業では閉店リスクや資金を最小限に抑えながら、やる気があれば誰でもお店を出すことができます。

飲食店開業の新たな選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?

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施設は高田馬場や高円寺など、東京と大阪を中心に展開。独自データを基にデリバリーに最適な立地を厳選して展開していますので、初めてデリバリー専門の飲食店をオープンする方でも効率的な売り上げアップが期待できます。

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